ちょっと一休み
 
   「家内の運転する車に乗ってA」
 
   どこか街にでも出掛けるとき、いつも家内に送って貰う。
   有り難いし、その度に感謝している。
   ところが、横に黙って乗っていると身体が少し、前と後ろに揺れ
  る様な感じがする。
   耳をすましていると、ぶーんとエンヂン音がしてから、すぐ音が
  静かになってしまう。
   変だなと思っていると、どうもアクセルを一定な状態で踏んで
  いない事がわかった。
   そこで私も、黙っていれば良いものを、つい口出してしまった。
   「なんか、ゴーカートに乗っているというか、ぐーんと前に少し
  勢いついたと思ったら、スピードが落ちたり、頻繁になるけど、ど
  うして、」と、聞いた。
   当然のように「省エネ運転しているのよ」と、言っているのだ。
   続けて「ある程度、速度が上がったらアクセルをはずして、惰
  性で走っているのだから経済的でしょう何か、問題あって」と、い
  うのだ。
   確かに、理屈はそうだけど「この運転は違うべよ」と、危なく言
  うとこだった。
   いつも、ジョロジョロとカメでも歩くような速度、これなら車か
  ら降りて走った方が早いと、乗る度に思うが言えない。
 
   いつだったかな失敗した事、思い出した。
   寒かったので石油ストーブの火を付けた事があった。
   その時、暑いということで、ストーブのスイッチを切ると、私が
  うるさいので温度設定を下げた。
   そこまでは良かったが、部屋の温度が適温の為か気づかず、翌
  日の朝まで、ストーブに火が付いていた事があった。
   火の用心含め省エネまで考えると、温度の感覚で管理する事を
  改め、電源を確認するところまでやらないとだめだなと思った。
 
  そもそも、環境、エコとか宣伝などされているが、これらを総じて
  「もったいない」を言っているように、私は感じている。
   この、「もったいない」は、地球を救う言葉になるのでは。
 
   そんなこと思いながら、家内のアクセル操作は、運転が上手
  下手の域を出て、省エネを実践していたのだ。
   そうとは知らず、下手な運転に、頭が下がりますというところで
  ありましょうか。
 
                        春風するめ