寄り道
 
 「褒めると能力発揮するんだよ」
 
  この言葉は、我が娘からの言葉。
  この間、札幌の山鼻から家へる途中、どの道を通る方が良いかと話
  しながら家内の運転で走行していたら、突然何を感じたのか、「私の
  運転とこの道が、おもしろくないんでしょ」と、大声をだした。
  私は、トッサに身の危険を感じ口にチャックした。
  話は、いつも目先に気を取られる生活になりがちだけから、客観的に
  物事を見るようにしたいねと持って行くつもりだったのに。
  家内は、運転はうまいと思っていない分劣等感が大声を出す表情に
  させたのだろう。
  私も大声を浴びさせられ少なからず、おもしろくない気持ちがあった
  家に着くなり娘にその事を話すると「お父さんは、お母さんが運
  転しているときは、気をもめることを言っちゃ駄目さァ、例えば、お父さ
  んなら、この速度じゃ、あの信号青の内に交差点、通過出来ないべと、
  いつも言ってしまうしょ、その場合あの交差点の信号青だけど、間に合
  わなくても安心速度で安全が、一番だから、お母さんの運転は安心だ
  よねと、褒めるようにすると、お母さんだってお世辞だってわかるけど
  悪い気持ちしないから、優しさや気を使うなどの能力発揮するんだと
  思う」とね。
  「そうだよ」と、次女含め相づちをうっていた。
  なんか割り切れない、さみしさを感じる一時だったな。
 
でもよ、「でも」という意地悪い言葉が、ムクムクと湧き出てきた。
私と比べて見ると、シートベルトをしていないで注意を受けるのは、家内
が多い。
過去10年前から私は変わった、違反で捕まることは無くなった。
少々スピード出すこともあるが、交差点の信号待ちからのスタートにし
ても隣の車が出てから、発進する様に努めているし、昔のスタートを競う
04発進(スタートから400mまで何秒で行くか競技)まがいのことは、
卒業している。
私の方が、運転に関する法令遵守しているではないか、そんな事を思い
ながら、褒めるということは難しいなぁと思った。
何故ならば、今までの習性を治すのは60歳になった私でも出来るだろう
か。
 
 
 
                                   春風するめ